No.131「【事業承継】中小企業における課題について」
目次
〜とよひらの社労士通信No.131〜「【事業承継】中小企業における課題」
※ このブログ記事は、メルマガで配信したものを一部変更し、掲載しています。
お盆休みは白老までキャンプに行ってきました。
社会保険労務士法人とよひら 鎌田です。
中小企業診断士の活動で、「事業承継」関連の話をする機会がありましたので、
今回は、
「【事業承継】中小企業における課題」
について、お話ししたいと思います。
【中小企業の廃業、承継の現状】
・中小企業の廃業等は年々増加傾向
・2013年 34,800件
・2022年 49,625件
・廃業のうち、黒字企業が55%程度
・後継者不在企業は、中小企業の6割程度
・中小企業のM&A(企業の合併買収)は、年々増加
(事業承継・引継ぎ支援センターの成約件数)
・2012年度 17件
・2021年度 1,514件
※ 他に民間の支援でも多数実績あり
中小企業では、黒字でも廃業していく企業が多く、その多くで後継者不在が課題となっています。
中小企業のM&Aも、一昔前から比べると格段に増加しています。
【資本の承継と経営の承継:M&A「後」の課題】
(資本の承継)
・株式等の承継、会社の所有権移転
(経営の承継)
・経営実務の引継ぎ、経営権の引継ぎ
・資本だけ承継しても、経営は上手くいかない
さらに、前経営者の方法をそのまま継承しても、
ビジネスモデルが古くなっており、将来的に行き詰まる可能性がある。
・経営者候補と、サポートする経営陣の選定、
新規事業に取り組むため、新たな体制を構築していく。
※ 前経営者から見ると考えられないような事業でも、ある程度、見守っていく対応が必要。
「資本の承継」は形のあるものですが、
「経営の承継」は特に中小企業だと「創業者」の頭の中にあるということが多く、実際の承継の際には苦慮することが多いです。
その場合、数年かけて、「創業者」の頭の中のものを「形式化」したうえで、新経営陣でアップデートしていくことが必要です。
【イノベーションのマネジメント】
・事業承継後は、何十年と企業が継続することを目指します。
このためには、多くの場合、新たな事業が必要ですが、
手探りでゼロから切り開いてきた「創業者」と異なり、後継者には新事業の経験が乏しいことも多いです。
・「イノベーション」というと、とても真似できない印象を受けますが、
「イノベーション」もマネジメント(管理)できるというのが、主流の考えとなっています。
例えば、以下のような方法があります。
(オズボーンのチェックリスト法)逆転の発想「9つの視点」
視点・観点を変え、極端な事を考える
1 転用
他に使い道がないか
2 応用
他からアイデアが借りられないか-似たものはないか
3 変更
変えたらどうか-新しくひねってみたらどうか
4 拡大
拡大したらどうか-付け加える,もっと時間をかける
5 縮小
縮小したらどうか-取り除く,小さくする,圧縮する
6 代用
代用したらどうか-他のモノ,他の材料にしたら
7 再利用
入れかえたらどうか-他のレイアウト,順序,要素
8 逆転
逆にしたらどうか-裏返しにしたら,上下逆にしたら
9 結合
組合わせたらどうか-アイデア,目的,ユニット
ぜひ、現在の事業に当てはめ、新たな事業を考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ No.131〜「【事業承継】中小企業における課題」
ということで・・・
今回は、「【事業承継】中小企業における課題」について、お話しました。
資本の承継の「DD(デューデリジェンス)」などは、専門に活動している方がいらっしゃいますが、
事業承継後の「経営の承継」に関しては、当方でもできることがあるかと感じています。
私が参加しているコンサルチームでも、
承継を念頭においた「10年経営カレンダー」の作成をおススメしています。
もし、気になる点があれば、御連絡いただければ幸いです。
不明点がございましたら、ご問い合わせください。
引き続き、よろしくお願い致します。
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発行責任者:社会保険労務士法人とよひら
担当:特定社労士・中小企業診断士 鎌田 真行
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