ブログ

札幌市 豊平区 平岸
社会保険労務士法人とよひらのブログです

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 労務管理
  4. No.137「【年収の壁】130万円 と 106万円について」

No.137「【年収の壁】130万円 と 106万円について」

~とよひらの社労士通信No.137~【年収の壁】130万円 と 106万円について

※ このブログ記事は、メルマガで配信したものを一部変更し、掲載しています。

日曜日-月曜日で、東京出張で友人と飲・・・、研修を受けに行ってきます。

社会保険労務士法人とよひら 鎌田です。

 

今回は、報道でも話題になっている

「【年収の壁】130万円 と 106万円について」

のお話です。

 

最初に言い訳をしますが、現時点でニュース報道・厚労省発表以上の情報はありませんので、ご容赦ください。

 

【年収の壁・130万円とは?】

皆様、ご存じとは思いますが、「年収の壁・年間130万円」は、

社会保険の「被扶養者」の要件の1つです。

(参考)協会けんぽ 被扶養者とは?

 

被扶養者は、

・健康保険では、被保険者(本人)の負担分のみで、追加費用がなく健康保険に加入できます。

・年金では、20歳以上60歳未満の配偶者は、国民年金の第3号被保険者となり、保険料を個別に収める必要がありません。

このため、年収を130万円で抑えるというのが、「130万円の壁」です。

 

【厚労省・年収の壁・支援強化パッケージ:130万円への対応】

<事業主の証明による被扶養者認定の円滑化>

繁忙期の労働時間延長等に伴う一時的な収入変動がある場合、事業主の証明で扶養認定を可能とする。

※ 一時的なことから、同一の者について、原則として連続2回までを上限とする。

(参考)厚労省:年収の壁・支援強化パッケージ

簡単に言うと、

年130万円を超えても、「一時的なことです」と会社が証明すれば、

2年間は扶養を継続することができます。

という内容です。

 

また、報道によると、

「具体的な運用では事業主側が一時的な増収と証明し、健康保険組合などが判断する」

とされておりますが、

詳細の判断基準などについて、「協会けんぽ」でも基準の発表は未定で、年金事務所などに確認していくとのことです。

「労働時間延長等に伴う」となっていますので、基本給(時給)や手当の増額によるOVERは対象外、

ということかなとも読み取れますが、詳細は続報を待ちたいと思います。

 

【年収の壁・106万円とは?】

106万円の壁は、130万円に比べるとマイナーかと思いますが、

現時点では「100名以上の社保加入者」がいる企業に勤めている方が、

以下の条件を満たした場合に社会保険の被保険者となる制度です。

<特定適用事業所での短時間労働者の要件>

・週20時間以上勤務

・所定内賃金が月額8.8万円以上

・2ヵ月を超える雇用見込み

・学生ではない

(参考)厚労省:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内

ここでの、8.8万円×12ヵ月=105.6万円=106万円の壁 です。

※ 106万円の壁の金額は、基本給と通常の手当のみです。

130万円の壁の場合は、原則すべて含みます。

ややこしいですね。。。

これに該当した場合は、本人が被保険者となります。

たまに「130万円以内なら扶養のままで良いよね?」と勘違いする方もいますが、

「106万円の壁」の要件に該当する場合は、当然に本人が被保険者となり、

社会保険の扶養からは抜けることになります。

 

【厚労省・年収の壁・支援強化パッケージ:106万円への対応】

・こちらの支援策は、以下のような感じです。

<キャリアアップ助成金>

・労働者の手取り減少を防ぐため、労働者の収入を増加した事業主に1名あたり最大50万円を支援

※ 現在、省令改正に向けてパブコメ中(実施期間は1週間)

 

<社会保険適用促進手当>

・労使双方の保険料負担を軽減するため、「社会保険適用促進手当」という概念?を創設

・「社会保険適用促進手当」は給与でも賞与でもなく、社会保険料(算定基礎届・賞与支払届)には影響しません。。。

 

厚労省:年収の壁・支援強化パッケージ(再掲)

 

まとめ No.137~【年収の壁】130万円 と 106万円について

ということで・・・

今回は、「【年収の壁】130万円 と 106万円について」について、お話しました。

はっきりしたことをお伝えできず、恐縮ですが、

個人的には、

「130万円の壁」は、常識の範囲内での超過は認められるでしょうし、

「106万円の壁」は、新制度と現行の「キャリアアップ助成金・短時間労働者労働時間延長コース」と組み合わせて、上手に活用して、労使双方の負担を軽減できれば良いな

と考えております。

 

来年10月には、「106万円の壁」が50名以上・社保加入の企業にも適用となるため、より身近になってくると思います。

不明点にお問合せいただいても、現時点では私も回答できないことが多いですが、情報が入り次第、共有できれば幸いです。

引き続き、よろしくお願いいたします。

———————————————-
発行責任者:社会保険労務士法人とよひら
担当:特定社労士・中小企業診断士 鎌田 真行
メルマガの登録はこちらから
———————————————-

当事務所の詳細については、以下のページもご覧いただければ幸いです。

<社会保険労務士法人とよひらについて>
対応可能な業務
日々の業務対応のイメージ
料金プラン
お問い合わせ

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事